体系的スクリーニングプロトコルと MaxPeak™ HPS テクノロジーを使用した、デフェロキサミンおよびその強制分解生成物の分析のための UHPLC 分析法の開発
要約
分析法開発作業は多くの場合、頑健な分析法を迅速に開発するという目標を達成するために、厳しいスケジュールで「臨機応変に」行われます。残念ながら、分析法開発に対するアプローチは、プロセスの中で見過ごされがちな側面です。AQbD(分析のクオリティ・バイ・デザイン)アプローチで分析法開発ソフトウェアを使用することで、頑健な分析法を開発できますが、導入に時間がかかる場合があり、ソフトウェアだけでなく、ソフトウェアを正しく使用するためのトレーニングも必要です。その他のアプローチでは、適切な条件を選択すること、および結果を解釈してデータに基づく決定を行うことの両方により多くの手動の操作が必要になります。構造化された意思決定プロセスを利用する体系的スクリーニングプロトコルを採用することにより、最適な条件のセットを選択するという分析者に対するプレッシャーが軽減し、分析法開発のプロセスが効率化します。
本研究では、体系的スクリーニングプロトコルを使用して、酸性および塩基性条件下での強制分解後のデフェロキサミンメシル酸塩の分析法を開発しました。最終的な分析法条件は、わずか 2 日間の開発と最適化後に実現しました。最終的な分析法条件では、XSelect™ Premier HSS PFP カラムおよび 0.1% ギ酸を含むメタノールのグラジエントを使用しました。対象の既知の分析種および未知の分解生成物について、良好な分離および検出が得られました。
アプリケーションのメリット
- XSelect Premier HSS PFP カラムを用いた 8 種類の分析種のベースライン分離
- 2 日間強制分解したサンプルの分析法開発
- 体系的スクリーニングプロトコルは、プロセスを効率化することにより、意思決定を低減する
はじめに
分析法開発は、クロマトグラフィーの専門家にとってさえ、困難な作業になる場合があります。分析者は、それ自体が困難である場合がある分析種の分離に適した分析法条件を見つけなければならないだけでなく、多くの場合、将来における参照および文書化のために、それらの条件がどのように決定され選択されたかをトラッキングする必要があります。複数の分析法開発作業が同時に行われる大規模なラボでは、異なる分析者に分析法開発を依頼した場合、全体的なアプローチが異なるものになることがあります。このことにより、作業のトラッキングがより難しくなります。すべての新規の分析法開発作業に標準化されたプロトコルを導入することが有益である場合があります。これには、特定のカラムケミストリーおよび特定の移動相条件のスクリーニングが含まれる場合があります。ラボ全体にわたって分析法開発を標準化することで、最終的な分析法条件を決定するプロセスに対する理解が深まり、文書化が容易になります。さらに、標準化されたプロトコルがあると、経験の浅いユーザーでも分析法開発を行うことができ、専門家はより困難な分離を扱うことができます。
ソフトウェア支援 AQbD や全要素検討法など、さまざまな分析法開発アプローチが存在します。全要素検討法は、HPLC 分析法の 3 つの重要なパラメーター(固定相のケミストリー、強溶媒、移動相 pH)のそれぞれの組み合わせを試験するように設計されています。これは最も包括的なアプローチですが、さまざまな移動相をすべて作成することが必要で、またかなり多くの分析者および装置の時間を必要とします。4 種類の固定相からなるパネルがある場合、全要素検討法では少なくとも 16 回の実行が必要になります(これには各条件の繰り返し実行は含まれません)。これにより、データ収集後の分析と解釈にかなりの時間がかかることがあります。AQbD アプローチでは、一部の重要なパラメーターのみを試験するため、一般的に全要素検討法よりも迅速です。通常、DOE(実験計画法)を使用すると、ソフトウェア支援 AQbD アプローチによって、分離において重要なパラメーターがモデル化され、分析法開発において最も頑健な範囲が提案されます。この方法は、頑健性試験やバリデーションに適している場合がありますが、AQbD ではさまざまな固定相を考慮しておらず、多くの場合、ソフトウェアを実行するための特殊なトレーニングが必要です。
より合理的なアプローチとして、体系的スクリーニングプロトコルがあります。体系的プロトコルでは、全要素検討法とは異なり、最初に分析種の保持に対する移動相 pH の影響を評価します。少なくとも 2 回の分析実行後、分析種に対して最適な保持が得られる pH を容易に判定し、カラムと強溶媒のスクリーニングに進むことができます。4 種類の固定相からなる一般的なパネルの場合、体系的スクリーニングプロトコルでは、10 回の注入(繰り返しを含まない)後に最適な分析条件が得られ、全要素検討法よりも時間を節約できます。このアプリケーションでは、鉄キレート薬であるデフェロキサミンメシル酸塩に、高温での酸性および塩基性加水分解を用いた強制分解試験を実施しました。分解後、体系的スクリーニングプロトコルを適用して、対象の既知ピークおよび未知の分解物を分離する分析法を開発しました。最終的な分析法では、デフェロキサミンと対イオンであるメシル酸を含む 8 成分すべてのベースライン分離が達成でき、QDa 質量検出器での良好な検出が得られました。デフェロキサミンは LC システムやカラムに吸着することが知られているため、この分析には MaxPeak Premier HPS テクノロジーも採用して、分析種の吸着を抑えました1。
実験方法
サンプルの説明
Milli-Q 水を使用して、デフェロキサミンメシル酸塩の 1 mg/mL ストック溶液を作製しました。このストック溶液を 1 mL ずつ 2 回取り出して別々のバイアルに入れました。1 つのバイアルには 100 µL の 0.1 N NaOH を加え、もう一方のバイアルには 100 µL の 0.1 N HCl を加えました。両方のバイアルを 70 ℃ で 1 時間加熱しました。加熱後、バイアルの内容物を合わせて分解を止めました。次に、合わせたサンプルを Milli-Q 水で 1:10 希釈し、システムに配置して分析しました。希釈後のデフェロキサミンメシル酸塩の最終濃度は 0.1 mg/mL で、分解による濃度変化は考慮していません。
LC 条件
LC システム: |
ACQUITY™ Premier クオータナリーソルベントマネージャー(QSM)システム(サンプルマネージャフロースルーニードル(SM-FTN)、カラムマネージャー、カラムマネージャー Aux、QDa 質量検出器を搭載) |
検出: |
分解生成物および API の SIR(表 1) |
カラム: |
カラムはすべて 2.1 × 50 mm で、粒子径は 2.5 μm XBridge™ Premier BEH C18(製品番号: 186009827) XSelect Premier CSH Phenyl-Hexyl(製品番号: 186009879) XSelect Premier HSS PFP(製品番号: 186010043) Atlantis™ Premier BEH C18 AX(製品番号: 186009390) |
カラム温度: |
30 ℃ |
サンプル温度: |
10 ℃ |
注入量: |
1.0 µL |
流速: |
0.7 mL/分 |
移動相 A: |
Milli-Q 水 |
移動相 B: |
アセトニトリル |
移動相 C: |
メタノール |
移動相 D: |
0.1% ギ酸(D1)または 200 mM 水酸化アンモニウム(D2) |
グラジエント条件: |
グラジエントを通して添加剤の濃度を一定に維持するために 5% D で一定。4.90 分かけて 5 ~ 95% B/C の直線的グラジエント。95% B/C で 0.82 分間ホールド。5% B/C の開始条件に戻り、1.6 分間ホールド。合計実行時間:7.37 分。 |
データ管理
クロマトグラフィーソフトウェア: |
Empower™ 3 Feature Release 4 |
結果および考察
体系的スクリーニングアプローチを使用する分析法開発は、最終的な分析法に許容される最低基準を設定し、使用するシステムを定義することから始まります。基準は、ラボの要求に応じて、広くすることも特異的にすることもできます。通常は、USP 分離度やテーリング係数などの基準が使用されますが、分析によってはその他のパラメーターを満たすことが必要です。これらの基準は、分析法の目標であるだけでなく、分析ニーズを満たす分析法が作成できたことを、分析者が知るための「停止点」でもあります。すでに十分な分析法が存在する場合、分析法開発を過剰に行うと、時間が無駄になることがあります。さらに悪いことに、具体的な基準がないと、分析法の開発に数週間費やしても、最終バージョンで最初の数回の試行と同様の結果しか得られないことがあります。本研究では、USP 分離度の値はすべての化合物について 1.5 を超える必要があり、USP テーリング係数は 0.8 ~ 1.2 の範囲であることが必要です。本研究では ACQUITY Premier クオータナリーシステムを使用して、分析種と HPLC システムの流路に含まれる金属成分の間の相互作用を低く抑えました。
これらの基準を念頭に置き、以前のアプリケーションで概説した体系的スクリーニングプロトコルを採用しました2–3。本研究では、以前に公表したアプリケーションとは異なるカラムを選択しています。分析法開発プロジェクトでカラムを選択する際は、対象の分析種を念頭に置いておくと同時に、さまざまな選択性をカバーすることが重要です。適切な開始点として、さまざまなパーティクルテクノロジー(有機/無機ハイブリッド vs シリカなど)やさまざまな結合ケミストリーのカラムを選択することが挙げられます。そのため、本研究で選択したカラムには、3 種類のパーティクルテクノロジーと 4 種類の結合ケミストリーが取り入れられています。
XBridge Premier BEH C18 カラムは、有機/無機ハイブリッド粒子に結合させた堅牢で耐久性のある C18 相です4。 このカラムは高 pH と低 pH の両方の移動相添加剤に適合するため、分析法開発の開始点として適切です。次に、XSelect Premier CSH Phenyl-Hexyl カラムを選択しました。このカラムもハイブリッド粒子を使用しており、製造時に正電荷がわずかにかけられるため、弱陰イオン交換能を有します5-6。 このベースパーティクルでは、フェニルヘキシル結合したリガンドとカップリングさせると、特に有機移動相としてメタノールを使用する場合に、独特の選択性が得られます。3 番目に選択したカラムである XSelect Premier HSS PFP カラムは、高純度シリカ粒子に結合しています。PFP(ペンタフルオロフェニル)結合相は、pi-pi 相互作用だけでなく、双極子相互作用および水素結合による相互作用も提供します。最後のカラム Atlantis Premier BEH C18 AX カラムは、対イオンのメシル酸塩の保持に対処するために選択しました。以前に記載した BEH 粒子に結合させたミックスモード逆相/陰イオン交換結合ケミストリーでは、カバー率が中等度の C18 結合と、酸性分子種の保持に適した独自の陰イオン交換官能基を用いています7-8。 本アプリケーションノートで使用した 4 種類の固定相の画像を図 2 に示します。
さらに、分析法の最適な性能を確保するには、適切なカラムとシステムハードウェアを使用することが必要です。以前に明らかになったように、ヌクレオチドや低分子酸性化合物などの一部の化合物は、多くの LC カラムおよびシステムで使用されている金属製ハードウェアと相互作用することがあります。ACQUITY Premier LC システムおよび多くのカラムで使用されている MaxPeak Premier HPS ハードウェアでは、金属表面に有機/無機ハイブリッド層を採用することで、これらの相互作用が軽減されています9-10。 本研究で分析した化合物の一部は金属に吸着しやすい性質を持たない可能性がありますが、API であるデフェロキサミンはステンレススチール製カラムの影響を受けることが示されています1。 そのため、選択したカラムおよびシステムではすべて MaxPeak HPS テクノロジーが採用されており、API だけでなく分解物においても、それらが金属に吸着しやすい場合に備えて、分析種の損失の可能性が低減します。
体系的スクリーニングプロトコルの最初のステップにおいて、高 pH および低 pH での分析種の保持を評価し、最適な保持が得られる条件を決定します。このステップでは、XBridge Premier BEH C18 カラムのように、高 pH で安定なカラムを選択することが重要です。以前に設定した最終的な分析法要件とは異なり、このステップでは保持のみを評価します。対象化合物について全体的に最適な保持が得られる条件を次のステップで選択します。図 3 に、pH スカウティングで得られたクロマトグラフィーを示します。
水酸化アンモニウム移動相添加剤を使用すると、分析種の保持が低下します。デフェロキサミン(1)とメシル酸(2)のいずれもが、高 pH でも低 pH でも保持されません。さらに、低 pH ではより多くの分解物が保持され、高 pH 条件ではほとんどの分解物がボイドに共溶出します。この場合、低 pH を使用するかどうかの決定は容易です。これ以降は、低 pH 移動相のみを使用します。これにより、高 pH 移動相を選択した場合には妨げられていたカラム選択性に関して、いくつかの可能性が開かれました。
体系的スクリーニングプロトコルのステップ 2 は、カラムおよび移動相のスクリーニングです。このステップでは、以前に選択した 4 種類のカラムを、選択した pH で、アセトニトリルとメタノールの両方を強溶媒として用いてスクリーニングします。このステップの目的は、分離に使用する移動相と固定相の最適な組み合わせを決定することです。このステップでは、すべての分析法開発基準が関り、必要に応じて最良の条件を選択して最適化します。図 4 に、アセトニトリル移動相を使用した 4 種類のカラムでのサンプルの分離を示します。
ほとんどのカラムと移動相の組み合わせで、少なくとも 2 種類の分析種が共溶出します。成分 1、2、3、4 は、XSelect Premier CSH Phenyl-Hexyl と Atlantis Premier BEH C18 AX カラムの両方で共溶出します。成分 1 ~ 3 は XBridge Premier BEH C18 カラムでも共溶出します。XSelect Premier HSS PFP カラムではすべての成分が分離され、クリティカルペアは 2 セットのみでした。XSelect Premier CSH Phenyl-Hexyl カラムと Atlantis Premier BEH C18 AX カラムの両方で、成分 7 のメシル酸が良好に保持されたことに注意が必要です。これは、これらのカラムの陰イオン交換能によるものです。CSH 粒子の陰イオン交換保持力は低いですが、Atlantis Premier BEH C18 AX カラムは、より強い陰イオン交換特性を持つように設計されています。このことは、後者のカラムの方で前者よりもメシル酸が保持されやすいという事実によっても確認されます。試験した 4 条件のうち、HSS PFP カラムのみが設定した基準のすべてをほぼ満たしました。クリティカルペア 2/3 および 6/4 の分離度は不十分で、USP 分離度がそれぞれ 1.3 および 1.4 でした。図 5 に、メタノールを強溶媒として使用した場合における 4 種類のカラムでのサンプルの分離を示します。
メタノール移動相を使用すると、アセトニトリル条件の場合とは選択性が異なります。例えば、XBridge Premier BEH C18 カラムでは、早く溶出する成分 7、1 ~ 3 は、アセトニトリルよりメタノールでの方が良好に分離されます。注意すべきこととして、メシル酸7 の保持は、固定相の陰イオン交換能にほぼ完全に支配されており、メタノールを使用した場合、その保持は、アセトニトリルを使用した場合と比較してほとんど影響を受けません。すべての成分が分離されたカラムは XSelect Premier HSS PFP カラムのみです。メタノールは、強溶媒として、アセトニトリルと比較して、これらの成分をより良好に分離できます。メタノールを用いた場合、すべての成分について USP 分離度が 1.5 を超えており、テーリング値もメタノールの方が良好です。XSelect Premier HSS PFP カラムをメタノール移動相で使用すると、必要な基準をすべて満たしますが、メシル酸の保持は、他のカラムと比較してあまりよくありません。ただし、メシル酸はカラムのボイドには溶出しないので、必要ならば定量測定が可能です。
このサンプルには最適化は必要ありませんが、グラジエントの傾きを調整して、分析時間を短縮しました。図 6 に、ACQUITY QDa 質量検出器でスケジュール済み SIR を使用してサイクル時間の短縮と感度の向上を図った、この分離の最終的な分析法条件を示します。y 軸を正規化したことで低強度のピークがより強く現われ、ピークの対称性が許容範囲であることが確認されました。
すべての分析種について、USP テーリング係数は 0.8 ~ 1.2 の範囲内にあり、USP 分離度はすべて 1.5 を超えていました。これらの値は、分離に必要な基準を満たしています。体系的スクリーニングプロトコルを導入することにより、デフェロキサミンの強制分解サンプルの分析のための分析法が、実行時間を短縮するためのオプションの最適化を含めて、2 日弱で開発できました。今回示した構造化した分析法開発アプローチにより、異なる分析者が分析法を開発することから生じる可能性のある不確かさが排除されます。ラボで分析法開発アプローチを標準化する場合、分析者が誰であっても、最終的な分析法は、体系的でトレーサブルであり、容易に正当化できる方法で開発されたものになります。
結論
ステップバイステップのアプローチが、分析法開発作業にとって重要な資産になる可能性があります。標準化されたプロトコルがあると、すべての分析者が同じ方法で分析法を開発することが保証されるだけでなく、適切に設計されている場合、分析法開発全体にかかる時間を短縮することもできます。AQbD のような一部の分析法開発アプローチには、統計モデル化に関して明らかな利点がありますが、体系的スクリーニングプロトコルのようなより手作業の要素が大きいアプローチの方が、はるかにアクセスしやすく、特殊なソフトウェアやトレーニングを必要としません。体系的スクリーニングプロトコルでは、カラムと強溶媒のスクリーニングに進む前に、まず保持に対する pH の影響を調べます。最初に pH を評価することで、選択された特性をロックし、それ以降の作業から除外することができます。すべてのカラムが高 pH 条件に適しているというわけではないため、このことは、スクリーニング部分でどのカラムを選択するかの指針にもなります。必要に応じて、カラムおよび移動相の追加のスクリーニングによる最適化を行うこともできます。
体系的スクリーニングプロトコルを使用して、鉄キレート薬であるデフェロキサミンメシル酸塩の強制分解サンプルを分析する分析法が開発されました。有効成分であるデフェロキサミンと対イオンであるメシル酸の両方が、6 種類の分解物とともにトラッキングされました。体系的プロトコルを使用して、システムをわずか 2 日間実行するだけで、メタノール、ギ酸、XSelect Premier HSS PFP カラムを使用する最終的な分析法が開発できました。頑健性試験やバリデーションなどの追加の作業はまだこれから実行する必要がありますが、これらの作業は本研究の範囲外です。カラムハードウェアとシステムの両方に MaxPeak Premier HPS テクノロジーを使用することにより、サンプルに存在する他の化合物についてのクロマトグラフィー性能を犠牲にすることなく、金属に吸着しやすい化合物であるデフェロキサミンの確実な分析が可能になりました。
参考文献
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- Wyndham KD, Walter TH, Iraneta PC, Neue UD, McDonald PD, Morrison D, Baynham M. A Review of Waters Hybrid Particle Technology: Ethylene-Bridged [BEH Technology] Hybrids and Their Use in Liquid Chromatography.Waters White Paper 720001159.
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- Delano M, Walter TH, Lauber M, Gilar M, Jung MC, Nguyen JM, Boissel C, Patel A, Bates-Harrison A, Wyndham K. Using Hybrid Organic-Inorganic Surface Technology to Mitigate Analyte Interactions with Metal Surfaces in UHPLC.Anal.Chem. 93 (2021) 5773–5781.
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720007834JA、2022 年 12 月