消費者から科学者にいたるまで、誰もが重要な決定をする際は、正確な情報を頼りにしています。ウォーターズコーポレーションは、分析の専門分野において世界をリードする企業であり、価値の高い分析テクノロジーおよび業界をリードする科学的専門知識によるアプリケーションを使用して、人々の健康と幸福を向上させることに焦点を当てています。
私たちの意思決定と行動は、「利益をもたらす」というシンプルな言葉に導かれています。創始者の Jim Waters は、あらゆる機会をとらえてお客様、従業員、株主、社会にプラスの影響を与えるべきだという理念を踏まえて、この言葉を生み出しました。
ウォーターズは、この倫理観に基づいて 60 年以上にわたりクロマトグラフィー、質量分析、および熱分析の分野でイノベーションを続けてきました。新しい医薬品の探索、世界の食品および飲料水の安全性の確認、製造中の化学物質の真正性の確認など、当社は何千ものお客様と協力して世界を変えています。
世界中に 7,400 名を超える従業員を擁するウォーターズは、14 の製造施設を含む 35 カ国に支社を構え、100 を超える国々で製品を販売しています。当社の多様な組織は、人間の健康と幸福を向上させるイノベーションによって利益をもたらす体制を整えています。
Jim Waters は 1925 年 10 月 7 日、ネブラスカ州で生まれました。父親の転職のため、一家はマサチューセッツ州フラミンガムに引っ越しました。1958 年、Jim は当地のフラミンガム警察署の地下にあるオフィスで、自分の名前を冠した会社、ウォーターズアソシエイツを設立しました。
5 人の従業員を抱え、Jim は科学装置の製作を計画しました。会社に大きな転機が訪れたのは 1965 年のことです。ウォーターズではこの年、プラスチック分析に用いる屈折計の使用許諾をダウケミカル社から取得しました。Jim はこの屈折計に関連する装置を開発しました。「その後、ロケットのように売上が伸びた」と後に当時のことを語っています。
おそらく、会社における Jim の最大の業績は、1972 年にマサチューセッツ州クインシー在住のハーバード大学教授 Robert Woodward の問題を解決したことです。当時、Woodward 教授はビタミン B12 の合成の研究を行っており、1965 年にはクロロフィルを初めて合成したことによりノーベル化学賞を受賞していました。Woodward 教授の要請により、Jim Waters はチームを引き連れて Woodward 教授のラボに液体クロマトグラフ装置を持ち込み、数週間でこの問題を解決しました。
最初のウォーターズ液体クロマトグラフ装置およびそれからの液体クロマトグラフ装置は、現在も世界中で医薬品の創薬、開発、製造を推進するのに役立っています。Jim は物理学、化学、数学、工学の境界を超えて、セパレーションサイエンスを再定義しました。彼は、革新的な研究を通じて、まずゲル透過クロマトグラフィーの分野を発展させました。これにより液体クロマトグラフィーと、この世界的な分析テクノロジー産業の画期的な成長がもたらされました。
Jim Waters のウォーターズアソシエイツの社長としての在職期間は、1979 年にミリポアコーポレーションに同社が買収されるまで続きました。その後、経営主導の買収でミリポアが分割されるまで、同社はミリポアの一部門となりました。1995 年の新規株式公開で、同社は再び上場企業になりました。
Jim Waters は教育の力を強く信じており、重要なライフスキルとしての体系的思考について学習した原則を強く認めています。Jim と元教師である妻の Faith は、体系的思考の価値を認め、学生に、自分自身で人生の成功をつかみ取り、積極的に重要な貢献を世界でなしとげられる力を与えました。ウォーターズ財団*を通じた特別プロジェクトとして 30 年以上前に始められた活動が、非営利の 501(c)(3) 組織である Waters Center for Systems Thinking *に成長しました。この組織は、世界中の学区、組織、コミュニティーに体系的思考によって利益をもたらすことを目的としています。
米国ノースイースタン大学の後援者兼理事となった Jim と妻の Faith は、1984 年に、ノースイースタン大学バーネット研究所に James L. Waters 分析化学寄付講座を開設し、現在は John Engen 教授がこの職に携っています。2019 年の式典で、同大学は、若い科学者を育成し、STEM 教育とキャリアの発展に貢献するという同大学の使命を果たす上での Jim の継続的な貢献を認め、パイオニア賞を Jim に授与しました。
ウォーターズコーポレーションは、Jim に敬意を表して 2017 年に、従業員の科学的成果を称えるための Jim Waters Society を設立しました。Jim が開発したテクノロジーは、ライフサイエンス、材料科学、食品科学のイノベーションを触発し続けています。現在、Jim Waters Society およびウォーターズのイノベーション対応チームのメンバーを通じて、新型コロナウイルス感染症の急速に進化する研究に貢献しています。
Jim は、彼の行いすべてに表れている「利益をもたらす」という独自の使命感と信念で知られていました。今日、「利益をもたらす」という倫理観は、ウォーターズの文化の中核を成すものとなっています。これが当社のお客様の最も困難な問題を解決する際の原動力となっています。Jim は、起業家精神を持った真に卓越した人物であり、ウォーターズを質素な出発点から現在のグローバル企業にまで育成しました。
*ウォーターズコーポレーションとは提携していません
ウォーターズアソシエイツをマサチューセッツ州フラミンガムに設立
GPC100 液体クロマトグラフを発売
ノーベル賞受賞者と協力してビタミン B12 を合成
マサチューセッツ州ミルフォードに本社を建設
マサチューセッツ州トーントンに化学合成施設を開設
ミリポア社と合併、国際的に展開
アイルランドのウェックスフォードに製造施設を開設
Empower を発売
ACQUITY UPLC を発売
英国ウィルムスローに質量分析施設を開設
マサチューセッツ州トーントンの新しい精密化学製造施設に 2 億 1500 万ドルを投資
International Food and Water Research Centre(国際食品・水研究センター、IFWRC)をシンガポールに開設
BioAccord および Cyclic IMS を発売
ACQUITY Premier を発売